【ステモン高崎校】『学力喪失』(今井むつみ著・岩波新書)を読んで

「たつじんテスト」という筆者らが開発したテストを通じて、子どもたちがなぜ算数の文章題を解けないのか、その学力のつまずきの原因を認知科学の視点から明らかにしていきます。

子供たちがつまずく根本的な原因として、数などの基本概念について「記号接地」ができていないことが指摘されています。記号接地とは、言葉や記号が自分の経験や感覚と結びつけることです。言葉が身体感覚や実体験とつながっていないと、AI同様に記号を操作しているだけで、知識を抽象化したり、誤りを自分で修正したり、自ら学びを深めていく「自走できる学び手」になることが難しくなってしまいます。

私たちステモンでは、「つくりながら学ぶ」ことを大切にする〈コンストラクショニズム〉という学習理論を基盤としています。子どもたちは、手を動かしながらさまざまな素材を使って試行錯誤し、自分の頭で考え、気づきながら学んでいきます。その過程で、既にもっている知識や過去の経験と、いま目の前で体験していることを結びつけて、主体的に知識を構築していきます。

まさに、記号接地を促し、自ら知識を築いていく力を育てる学びのかたちといえるでしょう。ステモンの学習法にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ体験会にお越しください。